ドクタージャーナルVol.16
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14DoctorsJournal体で取り組んでいることが多かったからです。家族会の大きな役割に、相互の癒しがあります。実体験に基づく情報を交換することが大きな励みになります。また、関係施設への働きかけも行いましたが、政治や政党、学会とは距離を置いて結び付かず、ニュートラルな立場での運営を心掛けました。若年認知症家族会・彩星(ほし)の会の発足関西で発足した「朱雀の会若年認知症家族会」に対して全国から多くの問い合わせがあったために、平成13年9月に東京で発足したのが「若年認知症家族会・彩星(ほし)の会」です。現在は、この家族会が全国で一番大きな団体となっています。NPO法人若年認知症サポートセンターの発足若年認知症サポートセンターは、若年認知症にかかわる医療・福祉・行政・NPO等関係者のネットワークをはかりながら、本人及び家族が尊厳を保ち、安心して暮らせる社会の実現をめざして平成19年4月、若年認知症家族会・彩星の会の支援組織から誕生しました。より多くの家族会を支援するために、彩星の会などの定例家族会の運営以外の活動を行う支持組織として独立しました。家族会の無い地域では会を設立する活動なども併せて行いながら、日本全体を結ぶ家族会ネットワークを確立し、米国アルツハイマー協会のように、全国の若年認知症者と家族に対する人的支援(サポーターの育成、家族会へのサポーター派遣、医療・福祉相談、介護研修)と物的支援(寄付・資金提供、施設や医療機関の紹介や受け入れ)を行って行きたいと考えています。また、若年認知症の専門家を養成するために「若年認知症専門員」認定研修を実施し、より実践的な若年認知症ケアのスペシャリストの養成を行っています。講義のみならず、事例検討によるアセスメント技法の習得、当事者や家族の体験談、家族会での現場研修から学ぶことが特徴的です。今までの4年間で計100名弱が認定研修を受けています。全国若年認知症家族会・支援者連絡協議会2010年2月に行われたNPO若年認知症サポートセンター主催の「全国のつどい」を契機に、各地に点在している若年認知症家族会と支援者の組織が繋がりはじめ、同年9月「全国若年認知症家族会・支援者連絡協議会」の結成によって本格始動しました。さらに、2011年2月19日と20日に開催された第2回全国協議会で、各地の家族会と支援者の会相互の情報交換や、多方面の課題解決のための行動指針を策定しました。ホームページを通じて、協議会の活動と、若年認知症に関する種々の情報の提供を行っています。現在は全国32の家族会が参加しています。全国若年認知症フォーラムも、東京、福岡、群馬、奈良、埼玉、滋賀と6回目の開催を数えました。南魚沼市立ゆきぐに大和病院再編事業について私は今、病院事業管理者として南魚沼地域におけるゆきぐに大和病院の再編事業に取り組んでいます。ゆきぐに大和病院は平成27年11月に2つの病院に再編されます。1つは新「ゆきぐに大和病院」です。これは現在の病院を改築し活用するもので、医療再編後はそ

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